耐震診断の「基準」は更新されている

耐震診断には、建物の構造に応じた診断基準(マニュアル)があり、研究の進展にあわせて改訂されています。古い基準による一律の計算では、建物の本来の粘り強さを十分に評価しきれず、結果として「実際より厳しい評価」が出てしまうことがあります。

SRC造で起きていた「評価の不連続」

たとえば中高層のSRC造では、上の階で鉄骨を省いてRC造に切り替わる設計がよくあります。従来の古い基準では、このSRCからRCへ切り替わる境界の階で耐力が不連続に評価され、特定の階だけ極端に低い数値が出ることがありました。これが、補強の必要量を過大に見積もる原因になっていたのです。

POINT

2017年改訂版の基準(および最新の評定ルート)を用いると、変形能力や耐力の低下をより精緻に評価でき、計算上のリスクが「必要以上に強く出る」ことを和らげられる場合があります。

基準の選択が、工事量とコストを左右する

適切な基準を用いて再評価することで、「以前の診断では大規模な補強が必要とされた建物でも、補強量を抑えられる」可能性が出てきます。これは単なる数字あわせではなく、建物の実態を正しく評価した結果です。過去に厳しい診断結果を受け取って改修をためらっている建物こそ、専門家による再評価の価値があります。

当協会は、最新の基準・評定ルートに精通した専門家と連携し、建物にとって最も合理的な診断・補強計画をご提案します。